学会事務センター問題に関する経過報告
2006年6月20日
日本学会事務センター破産に関する報告とお礼
2006年6月 会長 小倉紀雄
1. 寄付金に対するお礼
日本学会事務センターの破産に伴い,損失金を補填するためにご寄付をお願い していましたが、最終的に213の個人・団体の皆さまから総額 3,089,268円のご寄付
をいただきました。厚く御礼申し上げます。なお寄付金は学会の発展のために有効に 利用させていただきます。2. 日本学会事務センターの破産に関する報告
学会事務センターの破産の顛末についての詳細なレポートが同センター破産被害 学会連絡協議会の事務局長・倉茂好匡氏により執筆されました。pdfファイルをご覧下 さい。−−−(注釈)−−−
日本学会事務センターの破産の経緯を報告した記事 「日本学会事務センターの破産について」が (財)公益法人協会発行の「公益法人」誌2006年5月号に
掲載されました。 なお、本記事については、著者である滋賀県立大の倉茂好匡先生、 および発行者である(財)公益法人協会の許可を得て ここに転載しております(陸水学会HPにおける掲載日:06/06/20)。
2005年8月31日
債権者集会および破産学会連絡協議会の報告(2005年6月〜7月)
第4回 債権者集会
2005年6月15日 13時30分〜14時 東京地方裁判所債権者集会場
破産管財人である竹村弁護士らにより以下のような報告が行われた。
1.前回の集会(6月15日)以降、収支の動きはほとんどなかった。
2.学会と元理事長等らとの和解交渉の状況についての報告があった(和解交渉については破産被害学会連絡協議会の報告参照)。 質疑の後、裁判長より「本件の破産管財業務はすべて終了したと認め、破産手続きは終了廃止する」との発言があり、集会は閉会した。
第3回 学会事務センタ−破産被害学会連絡協議会
2005年7月16日 14時〜16時 東京大学理学部1号館
1.和解交渉
和解交渉委員会から以下のような報告があった。
1)学会と元役員(光岡元理事長、木田元会長、寺尾元専務理事、永井元理事、諸井元監事、村上元監事)との和解交渉で拠出金員総額は5,850万円となった。
2)和解に応じる学会は6月31日の時点で、233学会、和解に応じない学会は19学会、未回答学会は63学会であった。
3)拠出金から和解に応じない学会などに対する解決金の留保分と事務的諸経費を差し引いた約5,378万円を和解に応じるとした学会に解決金として債権額に応じて配分することにした。
4)解決金の留保分は一定期間の後に然るべき公的機関等に寄付することになった。
なお、陸水学会への配分された解決金は33万円となったが、1月26日開催の拡大幹事会で陸水学会として、和解金の配分を辞退することにしており(陸水学会誌66(1)学会記事
p.65)、配分を辞退した。
2.国会での決議
6月7日の参議院本会議において平成16年度の決算に関する決議の一つに、学会事務センタ−の破産に関する件が取り上げられた。 この決議により文部科学省は学会事務センタ−の破産に至った経過やどのような指導を行っていたのかなどの詳細な報告を国会に行わなくてはならなくなった。
決議の要旨は次のとおりである:
内閣及び会計検査院は、本決議を踏まえ、適切な措置を講じ、その結果を参議院決算委員会に報告すべきである。
財団法人の破産について
外務省所管の財団法人国際教育情報センターにおいては、平成16年9月の外務省の立入検査により債務超過となっていることが判明し、同年11月、破産宣告を受けた。
原因として、長引く不況により企業等からの会費、寄附収入や受注が減少したことや、理事長や事務局長の高齢化による事務の停滞等、同センター自身の運営体制の問題が挙げられるが、そもそも、外務省が定期的な立入検査を行ってきたにもかかわらず基本財産の取崩し等に気付かず、指導監督が十分でなかったことは、極めて問題である。
文部科学省所管の財団法人日本学会事務センターにおいては、財務状況が長年にわたって徐々に悪化して債務超過に陥り、平成16年8月、破産宣告を受けた。
同センターが文部科学省に提出した報告書では、財務状況悪化の原因として、長期借入金で取得した同センターの本部ビルに関し、その償還が適切に行われなかったことや、同センターが設立した株式会社に対する貸付金が回収困難に陥った上、同センターによる債権回収の努力もなかったことなどを挙げている。
また、同センターは、文部科学大臣の承認手続を経ずに長期借入れを行い、その返済について学会からの預り金を無断流用した上、当該事実について平成14年度まで財務書類に計上していなかった。
このような不適切な財務運営に一部の役員のみが関与し、長期間にわたり他の理事や監事によるチェック機能が働いていなかった上、文部科学省が同センターから報告を受けるまで財務状況の問題点を認識していなかったことは、ゆゆしき問題である。
外務省及び文部科学省は、それぞれが所管する財団法人国際教育情報センター、財団法人日本学会事務センターの破産について、なぜ破産に至ったのか、どのような指導、監督が行われてきたのか等について、主務官庁として詳細な報告をするべきである。
また、所管するすべての公益法人の財務状況を精査して問題点を整理し、その上で監査体制を見直すなど指導監督の強化徹底を図り、この種事案の再発防止に万全を期すべきである。
3.文部科学省との面談
前回の面談(2004.11.18)の後の連絡協議会の活動経緯について説明し、主として情報交換を行った。 協議会としては、事務センターからどのような報告が文科省になされていたのか関心があるため、関連する情報の公開を求めた。
文科省は参議院決算委員会において経緯をまとめて報告することが求められており、お互いに情報交換をすることで合意した。
4.今後の活動
連絡協議会として今年度末までに事実関係の解明など経過をまとめ、解散することにした。
総会(2004年9月19日)での経過報告追加
2004年 |
9月7日 |
西條会員の紹介で公認会計士に面談し、学会としての対応を相談した。 |
9月15日 |
被害学会に適用される平成16年度科学研究費補助金(特別研究促進費)を申請した。 |
9月22日
(予定) |
被害学会連絡協議会を結成。破産法の専門家を招き「法的処置勉強会」を開催し、損害賠償の訴訟、監督官庁である文部科学省の責任追及などについて検討する。協議会の幹事として小倉会長が参加予定。 |
総会直後の追加報告(2004年10月9日)
1)損益額が決定しました。5,613,132円です。
2)科研費「特別研究促進費(申請金額4,005千円)」が採択されました。 採択額は、4,000千円です。 現在、会員の皆様への報告を含め、会費納入および寄付のお願いの準備、および次期事務委託会社の選定を急ぎ行っているところです。
こちらの方も、早急にご報告できるよう鋭意努力しておりますので、今しばらくお待ちください。
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