環境幹事担当情報
陸水学会では環境問題に対する問い合わせ等に対し、次のように対処します。
環境幹事の役割に関する申し合わせ(2006年9月12日総会承認)
- 前文:
- 本会が環境問題にどの様に対処するかは重要な課題である。陸水に関する生態系保全や水源確保その他様々な環境問題は、今後増えることはあっても無くなることはない。本会は、陸水学の進歩、普及を図るのみならず、陸水学の応用を図ることも目的に掲げており(会則第1章第2条)、本会の大会や会誌を通じて会員から独自に発信される講演や論文の中には、環境問題への対処に応用されることを意図した内容のものも増加しつつある。
環境幹事の役割は、案件(その難易度で下記ABCのランクに分類)の受け付け窓口機能を発揮することである。
A:単純な事実確認 (既存文献等の紹介で回答可能)
B:専門知識の問い合わせ (影響評価や将来予測などに関する通説や一般見解の紹介で回答可能)
C:社会問題化しているが通説や一般見解が流布していない事項等に対する公式コメントの要求
なお環境幹事は、窓口に寄せられた案件全てに逐一回答する義務を負うものではなく、むしろCランク案件への対処について指令塔的な役割を演じることが、その真の役割である。
- 1.目的
- (1)陸水学の立場より助言、回答が必要な問い合わせには環境幹事が対応する(下記2)項参照)。
(2)陸水学に関連する本会の公式コメントは、発議に応じて作成される(下記3)項参照)。
(3)本会がHPを通じた環境問題に関する広報や啓発活動などを展開する場合、環境幹事はこれに協力する。
- 2.窓口の開設
- (1)環境幹事は、HPに(あるいは面会・電話・伝言等を通じて)寄せられる環境問題に関する案件の窓口となる。
(2)寄せられた案件のランクは、環境幹事の判断で決定する。
- 3.発議の認定
- (1)環境幹事がCランクと判断したもの(「仮発議」という)は、直ちに幹事会に連絡される。
(2)最大1ヶ月待ち、幹事会からの異議がなければ仮発議は正式発議として認定される(HPにはまだ掲載しない)。
(3)匿名での問い合わせや、例えば政策の適否を問うなど、「踏み絵を迫る」式の問い合わせには対応しない。
(4)発議者(本会会員)は、当該問題の背景等を記した情報、それが無い場合は情報源情報を添付せねばならない。
(5)環境幹事は、正式発議の学会HPへの掲載前、発議者および幹事会に対して掲載内容の確認と了承を得る。
- 4.検討委員会
- (1)環境幹事は、正式発議をHPに掲載するとともに、直ちに検討委員会を設置する(個別発議に応じ、そのつど設置)。
(2)検討委員会は、発議者、評議員(発議者の所属地域選出)、本会会員(当該問題に詳しい者)の最小3名で構成する。
(3)環境幹事は、検討委員会の構成員を確定させ、本会会長の承認を受けた後、委員委嘱を行う。
(4)環境幹事は、検討委員会に対してオブザーバーとして関与し、専門分野によっては委員を兼ねることもできる。
(5)検討委員会に特別な予算は付かず、調査や分析などの実務は行なわないが、文献調査に関しては自由裁量とする。
(6)検討委員会の委員長は、構成メンバーのうち、基本的には評議員に依頼するものとする。
(7)委員長は、メールなどを活用して速やかに(3ヶ月以内)、公式コメントの原案を作成し、環境幹事へ提出する。
(8)次項で定める公式コメントのHP掲載をもって、検討委員会は解散する。
- 5.公式コメントの公開
- (1)環境幹事は、検討委員会委員長から提出された原案について、本会会員2名に対して審査を依頼する。
(2)審査結果は環境幹事が取りまとめて幹事会に報告し、全員の承認をもって公式コメントとして採用される。
(3)公式コメントの責務は、本会会長が負う。
(4)幹事会で承認不可能な問題については、評議員会または総会(年1回)で承認(あるいは却下)を決議する。
(5)公式コメントは、陸水学会HPへの掲載を基本とし、必要に応じて陸水学雑誌にも掲載する(2ページ以内)。
(6)発議者は公式コメントの公開後のアフターケアとして、当該問題の推移ないしは終了後の状況について、陸水学会HP、大会でのポスター掲示、必要に応じて陸水学雑誌への掲載等により報告する。
環境幹事の役割に関する過去の議論
従来から内規原案のままで留まっていたものを環境幹事及び幹事会において修正し、第72回大会(2006年)の評議会にて議論を行った。評議会において、「内規」としてではなく「申し合わせ」として総会に諮ることが了承された。第72回大会(2006年)の総会において「申し合わせ(案)」が提案され承認された。
第67回大会(2002年)の評議員会において、環境幹事の役割に関する内規原案を提出した。 原案に修正が出され、現環境幹事が修正し、幹事会、評議員会(持ち回り。internet)にて決定する予定。
環境幹事役割内規ができることにより、環境幹事の仕事範囲が確定され、動きやすくなる予定である。次期の環境幹事が、充分に仕事ができることが期待される。
2001年12月13日幹事会において、環境問題に対する陸水学会の取り組み方に関して次のような検討を行った。次期評議員にアンケート調査をする。
可能なことに関して、幹事会側より提案を行う。予定としては、次回の評議員会において、議論を行う。評議員会で議論できるだけの案を考える。
第66回仙台大会(2001年)の総会等において環境幹事に対する次のような要望が出された。
・現在の環境幹事の仕事は、陸水学会への環境に関する問いかけに対して対応しているが、もっと、進んで、陸水学会が環境問題に取り組んでいくことが必要ではないか?
・陸水学会が環境問題(環境アセスメントを含む)に取り組むにあたり、現在の組織を、法人化してはどうか? 法人化により、アセスメントなどの仕事を請け負うことが出来る。
総会でのこの様な意見をふまえて、環境幹事の役割について、次回幹事会(予定2001年12月)において、議論をすることとなった。
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