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日本陸水学会に期待すること

2006年4月
日本陸水学会会長 小倉紀雄

 日本陸水学会の会長に再び就任いたしました小倉です。今年度より新しい事務局体制で学会を運営することになりましたので、会員の皆さまのご指導とご協力をよろしくお願い致します。本学会は1931年に創設され、陸水学の進歩、普及、応用に貢献して参りましたが、さらなる学会の発展のために努力したいと思います。私は以下のような課題の検討と積極的な活動が重要と考えており、今後、活発な学会へ発展することを期待しています。

  1. 学会を活性化させ、魅力ある学会へ  ここ数年間、会員数は横ばい状態が続いています。今後、魅力ある学会を目指し、会員とくに若手会員を増やし、学会を活性化させることが必要です。そのために学会の将来計画を具体的に考え、実現のために活動します。

  2. 社会に開かれた学会へ
     公開シンポジウムなどにより研究成果を市民や大学・高校生にわかりやすく伝えることは、陸水学の普及と会員の増加につながります。今後の大会においても市民が関心を示すテ?マの公開シンポジウムを企画し、社会に開かれた学会になることを期待します。また陸水学の普及のために入門書の出版を検討します。

  3. 長期陸水モニタリングの継続とその体制の整備
     地球温暖化など地球環境変動に対する陸水や陸水生態系の応答を把握し、適切に対処するために、長期モニタリングが重要です。2005年度陸水学会大阪大会において将来計画委員会による長期モニタリングに関するシンポジウムが開催され、活発な意見交換が行われました。わが国では諏訪湖、琵琶湖などの湖沼を中心として長期観測が行われていますが、今後も継続させるために、長期観測体制を構築することが重要で、学会として支援の方策を考えます。

  4. 関連する学会との連携
     2002年度陸水学会東京大会において日本水環境学会との合同シンポジウムが開催され、多くの両学会員が参加し有意義なシンポジウムでした。今後も関連する学会とシンポジウムなどを共催する機会を設け、また学会のホ?ムペ?ジを通し情報交換を行うなど積極的な連携を図ります。

  5. 韓国陸水学会との交流
     2004年、2005年に開催された日韓陸水学会合同シンポジウムに続いて両国学会の交流を今後も継続することにしています。本学会では国際幹事を中心に具体的で意義のある交流を検討します。



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