会長: 占部 城太郎
会長挨拶
この度、第17代目の日本陸水学会会長に選任していただいた占部です。会員になって38年間、学会役員や英文誌編集委員長として本学会に携わって来ましたが、90年の伝統のある本学会長を務めさせていただくことになり、責任の重さを改めて痛感しているところであります。
地球は「水の惑星」と呼ばれていますが、地球上の水のうち淡水はわずか2.5%にしかすぎません。しかも、そのうち約69%は氷で、私達がアクセスできる表面水は1.2%、さらにそのうちの7割は永久凍土です。結局、生物や人間が利用できる淡水水は地球上のわずか0.01%程度です。面積でみると、河川・湿地・湖沼などの淡水域は地球の0.8%にしかすぎません。しかし、地球上でこれまで記録されている生物種のうち9.5%が淡水に生息しています。つまり、私達人間社会や多くの生物は、この極めて少ない貴重な陸水に依存して生活しているのです。陸水生態系が極めて重要である所以がそこにあります。これほど限られた陸水ですから、その場所をめぐって人間同士、あるいは人間と他の生物が争いあってしまうのは仕方ないことだったのかもしれません。しかし、健全な生態系なくして人間社会も持続できません。SDGsが掲げるように、多様な生物が共存し、人間社会を持続させていくためには、陸水の成因、物理・化学やそこに棲む生物、さらにそれらに依存している人間の理解が不可欠です。実際、SDGsの中には陸水の要素がたくさん含まれています。ですので、この陸水を探求する分野に多くの方が参入すればするほど、人間社会の持続可能性は高まるはずです。
陸水学は地学・物理・化学・生物・人文の統合的な学問です。統合というのは、総合とは違うニュアンスです。個々の軸足が異なるとしても、俯瞰してみれば全体が理解できることこそ統合です。陸水の世界であれば、一つの視点にこだわらない、どこに軸足をおいてもいい、異なる軸と結びつけて新たな軸を展開してもいい、そのような柔軟で垣根のない学問が陸水学であり、それを支援するのが陸水学会と私は考えています。これまでもそうであったように、日本陸水学会が、学問の刺激のなかで自由に議論し、奇妙な枠組みにこだわらない、多様な研究者の活躍を支える学会として一層発展するよう、学会役員と会員皆様のお力をお借りしながら、尽力したいと思っています。
本年より2年間、どうぞよろしくお願いいたします。
2024年1月
日本陸水学会第17代会長
占部 城太郎
——————————————————————————————————————-
幹事(2023年1月1日から2024年12月31日まで2年間)
幹事長 :吉田 丈人
庶務 :千賀 有希子
会計 :飯泉 佳子
広報・情報:望月 陽人(メーリングリスト担当)
広報・情報:篠原 隆一郎 (Web担当)
環境 :松崎 慎一郎
国際 :土屋 健司
評議員(2024年1月1日から2025年12月31年まで2年間)
【全国委員】
関東 鏡味 麻衣子
関東 高村 典子
関東 岩田 智也
中部 東城 幸治
中部 朴 虎東
近畿 浦部 美佐子
近畿 中野 伸一
近畿 片野 泉
【地区委員】
北海道 木塚 俊和
東北 牧野 渡
関東 松崎 慎一郎
中部 野崎 健太郎
近畿 石川 可奈子
中国 朴 紫暎
四国 槻木 玲美
九州 大沢 信二
企画委員会
委員長:内井 喜美子(2025年12月31日まで)
委員:井上 栄壮、朴 紫暎、霜鳥 孝一(2024年12月31日まで)
委員:岡﨑 友輔、竹中 將起 、石井 伸昌(2025年12月31日まで)
編集委員会
和文誌「陸水学雑誌」編集委員会
英文誌「LIMNOLOGY」編集委員会
——————————————————————————————————————
前任者情報
<幹事>
2022年12月まで
幹事長 :朴 虎東
庶務 :坂本 正樹
会計 :宮原 裕一
広報・情報:帆苅 信(メーリングリスト担当)
広報・情報:榊原 厚一(Web担当)
環境 :東城 幸治
国際 :笠原 里恵
2020年12月まで
幹事長 :村上 哲生
庶務 :上野 薫
会計 :大八木 麻希
広報・情報:内田 朝子(メーリングリスト担当)
広報・情報:白金 晶子(Web担当)
環境 :村上 哲生
国際 :戸田 三津夫
2018年12月まで
幹事長:伴 修平
会計 :後藤 直成
庶務 :吉山 浩平
広報 :尾坂 兼一、戸田 孝
環境 :浦部 美佐子
国際 :丸尾 雅啓
<評議員>
2023年12月まで
【全国委員】
関東 鏡味 麻衣子
関東 高村 典子
中部 東城 幸治
近畿 浦部 美佐子
近畿 奥田 昇
近畿 中野 伸一
近畿 陀安 一郎
近畿 土居 秀幸
【地区委員】
北海道 木塚 俊和
東北 植田 真司
関東 松崎 慎一郎
中部 野崎 健太郎
近畿 尾坂 兼一
中国 管原 庄吾
四国 三宅 洋
九州 奥西 将之
2022年12月まで
【全国委員】
関東 鏡味 麻衣子
関東 千賀 有希子
関東 吉田 丈人
近畿 浦部 美佐子
近畿 奥田 昇
近畿 中野 伸一
近畿 陀安 一郎
近畿 土居 秀幸
【地区委員】
北海道 柴田 英昭
東北 植田 真司
関東 松崎 慎一郎
中部 野崎 健太郎
近畿 尾坂 兼一
中国 管原 庄吾
四国 三宅 洋
九州 奥西 将之
2021年12月まで
【全国委員】
東北 占部 城太郎
関東 高村 典子
中部 岩田 智也
近畿 土居 秀幸
近畿 杉山 雅人
近畿 陀安 一郎
近畿 石川 俊之
近畿 奥田 昇
【地区委員】
北海道 高野 敬志
東北 牧野 渡
関東 千賀 有希子
中部 東城 幸治
近畿 吉山 浩平
中国 神谷 宏
四国 山田 佳裕
九州 奥西 将之
2019年12月まで
【全国委員】
中部 朴 虎東
東北 占部 城太郎
関東 鏡味 麻衣子
中部 岩田 智也
関東 楊 宗興
関東 吉田 丈人
関東 浅枝 隆
近畿 杉山 雅人
【地区委員】
北海道 高野 敬志
東北 牧野 渡
関東 松崎 慎一郎
中部 平林 公男
近畿 石川 俊之
中国 管原 庄吾
四国 三宅 洋
九州 大上 和敏
2017年12月まで
【全国委員】
近畿 中野 伸一
関東 楊 宗興
関東 浅枝 隆
近畿 三田村 緒佐武
中部 野崎 健太郎
関東 鏡味 麻衣子
関東 吉田 丈人
関東 井上 徹教
【地区委員】
北海道 柴田 英昭
東北 植田 真司
関東 福島 武彦
中部 宮原 裕一
近畿 奥田 昇
中国 管原 庄吾
四国 山田 佳裕
九州 大沢 信二
<企画委員会>
2023年12月まで
委員長:鏡味 麻衣子
委員:内井 喜美子、岡崎 友輔、土屋 健司
2022年12月まで
委員:永田 貴丸、永坂 正夫、大八木 麻希
2021年12月まで
委員長:谷口 智雅
委員:浦部 美佐子、相子 伸之、網田 和宏、清水 裕太、野崎 健太郎
2020年12月まで
委員:植田 真司、浦部 美佐子、千賀 有希子、早川 和秀
2019年12月まで
委員長:飯泉佳子
委員:帆苅 信、山田 誠、山室 真澄、藤井 智康、谷口 智雅
2018年12月まで
委員長:藤井 智康
委員:大八木 英夫、高巣 裕之、土居 秀幸、源利 文、飯泉 佳子
2017年12月まで
委員長:楊 宗興
委員:浦部 美佐子、北澤 大輔、谷田 一三、中野 伸一、野崎 健太郎、藤井 智康、古武家 善成、熊谷 道夫
<歴代会長>
上野 益三 (1970~) 津田 松苗 (1972~) 森 主一 (1976~) 西條 八束 (1980~)
半谷 高久 (1984~) 奥田 節夫 (1988~) 手塚 泰彦 (1992~) 沖野 外輝夫 (1996~)
新井 正 (2000~) 小倉 紀雄 (2004~) 岩熊 敏夫 (2009~) 熊谷 道夫 (2012~)
山室 真澄 (2016~) 中野 伸一 (2018~) 占部 城太郎 (2022~)