琵琶湖の深呼吸についての公開講座

京都大学生態学研究センターより下の講座の情報をいただきましたので、ご案内します。


京都大学生態学研究センターは、滋賀大学、日本陸水学会、日本生態学会の後援
を得て、以下の公開講座を開催します。興味のある方は、是非ご参加ください。
琵琶湖の深呼吸に関する最新知見を、一般の方々にも分かり易くご紹介差し上げ
ます。

たくさんの方々のご参加を、心よりお待ち申し上げます。

第12回 京都大学生態学研究センター シリーズ公開講演会
       もっと知りたい「琵琶湖の深呼吸」
日時:2021年2月20日(土) 午後2時~4時15分ごろま

開催形式:オンライン(参加をご希望の方は、以下のURLからお申し込みください)

https://tinyurl.com/yauvfdc9

参加費:無料

主催:京都大学生態学研究センター
後援:滋賀大学、日本陸水学会、日本生態学会

我が国最大であり、多くの生物固有種を含む貴重な生態系でもあり、近畿地方の1400万人が利用する琵琶湖は、近年、気候変動に伴う温暖化の影響を受けている。その最も顕著なものは、「琵琶湖の深呼吸」の変化である。従来、琵琶湖の湖水は、冬季に湖の表層から深層までの湖水が完全に混合していた(全循環湖と呼ばれている)。しかし、長くて暑い夏と暖冬の影響により、2019年と2020年の2年連続して冬季の混合が完全には起こらず、「琵琶湖の深呼吸」は不完全のままとなっている(部分循環湖と呼ばれている)。

このような事態は、今後の温暖化の進行、およびそれに伴う湖水温上昇によって頻発化すると考えられる。世界的には、全循環湖から部分循環湖へと移行した湖沼は珍しく、琵琶湖の観測データは今後同様の現象が起こりうる欧米の湖沼の研究や保全のために大変重要である。

本公開講座は、「琵琶湖の深呼吸」について最も精力的に研究を進めている研究者による講演を通じて、研究成果を通じて社会の広い皆さまにこの課題の重要性と今後のより良い湖沼環境保全を共に考えていただくために企画したものである。

コンビーナー
中野伸一(京都大学生態学研究センター)

プログラム
1.趣旨説明(14:00~14:15):中野伸一(京都大学 生態学研究センター)

2.講演「深呼吸が止まった2019・2020年の琵琶湖湖底の環境と底生生物への影響」
 (14:15~14:55):石川俊之(滋賀大学教育学部・環境総合研究センター)

3.講演「温暖化が琵琶湖の表層生態系に及ぼす影響」(14:55~15:35)
    後藤直成(滋賀県立大学・環境科学部)

4.休憩(15:35~15:45)

5.討論「もっと深く知りたい『琵琶湖の深呼吸』」(15:45~16:15ごろ)